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雪国 川端康成

2007年06月25日

 なみログ at 20:40 | 芸術
佐賀新聞記事とは関係のないネタでひとつ。

昨日は、二ヶ月ぶりの読書会だった。

課題図書は、「雪国」(川端康成)

季節外れの本だったが、結構面白い議論になった。

これって、トンネルを抜けると~~という冒頭があまりにも一人歩きしていて、読んだつもりになっていたが、案外ちゃんと読んでいない人が多いようだ。

読書会のメンバーもしかり。

登場人物は、島村という東京から温泉場に逗留している男と、芸者の駒子、葉子。

読書会のメンバーでは、駒子の活発な振る舞いに興味をもって読んだという意見、駒子と葉子の関係はいったいどうであったかという議論などがあがった。

駒子と葉子の関係は、いったいどうだったのだろうか。
文中駒子は葉子に対して、嫌悪感だったりライバル心だったりを見せる。それなのに、最後、葉子が、繭倉から飛び降りて死にいたったときは、真っ先に走りよって抱きつき、頭を抱えてあげる。
そのときの心象は、葉子は自分の犠牲となってしまったと、駒子は思っている。

この辺を注意深く読み解くと、駒子と葉子の関係って、簡単に反発するだけのものではなく、最後の葉子の死に際して、駒子が駆け寄り、叫びながら声をかけた行動は、葉子に対する愛情ではないか、という風にも読める。

雪国は駒子という人物が前面に出てくるが、葉子という女性も深くは描かれていないが重要な人物だ。逆に、島村という男は、たまたま主人公だというだけで、島村が島村でなくてもこの小説は成り立つとすら思う。

面白かったね。というのが読書会メンバーの意見だった。


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