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地方色豊かな消費市場を作るには

2005年02月27日

 なみログ at 18:31
2005年2月27日佐賀新聞朝刊2頁「論説」より

九州経済調査会が発表した2005年度版九州経済白書のテーマである、地方発新規事業への挑戦を取り上げた論説が書かれている。

九州各県の開業率を例示し、沖縄が6.2%、福岡が4.8%、宮崎が4.3%とあり、佐賀は3.4%と水準が低いとある。
さらに悪いのは、新規開業の業種が、建設業、卸・小売業、飲食店の比率が高く、ITなどの分野が少ないのが懸念点としてあげられている。

なるほどぉ。これはいかんなー、と思ってしまう数字だ。

ここ数年で飛躍的に業績を伸ばしている企業も少ないし、ましてやベンチャー企業はまだまだ売上規模が高くない。佐賀新聞を読んでいると、いくつか気になる会社がないではないが、売上にまでつながっているかどうかは疑問だ。卵の殻をつかったチョークとか滑り止めを開発している会社とか、光触媒の酸化チタン溶液をつかったサービスや商品開発をしている企業などはあるが、まだまだこれからのようだ。

論説の最後には、地域の消費者の側にも問題があるという提言がある。
全国メーカーのものを買う人が多いので、結局地域の産業が育たないということだ。

消費者の目は肥えたとはいえ、日本のように情報の発信元が東京一極集中で、全国にコンビニや大型ショッピングモールが網羅され、消費者が接する情報や商品が画一化し、選びたくても選びようがない状況になると、地方色豊かな消費市場を作るのはどんどん難しくなってくるかもしれないが、
その反面、地方に全国の商品が増えたのも事実としてあるので、消費者の選ぶ楽しみは戦後ずっと増え続けているのは間違いない。

地方発新規事業の話からずいぶんそれてしまったが、どちらにしろ、根が深い問題だ。

※地方の特色なんていらないという議論もあるかもしれない。消費者が決めることだと。しかし私はそうは思わない。