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【今日の1冊(文学)】風に吹かれて(五木寛之)

2011年07月06日

 なみログ at 07:43 | 今日の1冊


五木寛之の『風に吹かれて』。

いまも売れ続けている(?)、読み継がれている、エッセイのベストセラーだ。昭和45年が初版ということで、僕の生まれる前に書かれたエッセイである。

大学生のときに、五木寛之のエッセイに出会い、数々のエッセイを読んできたが、『風に吹かれて』は、谷川雁の『原点が存在する』ではないが、まさに五木寛之エッセイの『原点』だと、つくづく思う。

昨夜パラパラとしていたら、「サーカスの歌悲し」という標題に目が留まり、そこを読んでみた。数年ぶりに開いたので、内容はまったく覚えておらず、新鮮な感覚で読むことができた。

内容は、ここでは書かないが、その中の一文にこのような五木寛之の問いかけがある。

「・・・いま、戦後二十二年を経て、私たちの周囲は、声高に叫び合う活気のある声に満ちている。その世界の片隅で、ひっそりと自分だけのつぶやきを呟く、孤独な兵士たちのことを私たちは忘れ過ぎてはいないだろうか。」

現代の<孤独な兵士>は、私たちの周りにもいるであろうし、僕の仕事はそもそもそのような声を少しでも社会や世間に届くようにするということも目的ではなかっただろうか、と思い直す。



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